月面での居住地をリアルに体感できるショートフィルム「Life Beyond Earth」(ESA・NASA監修)

近未来、人類が月に居住地を移すようなことがあれば、そのライフスタイルは一体どのようなものになるのか?

そんな想像をしたければ『Life Beyond Earth』という4分間のショートフィルムを観てみるといい。そこでは現実的な月面基地のデザインが紹介されている。

この動画は、ESA(欧州宇宙機関)と元NASAの宇宙飛行士が監修に携わっており、近い将来こんな未来が本当に来るのかもしれないというワクワク感に思わず胸が躍ってしまう。

月面に立つ、宇宙船のようなデザインの居住空間

本作品はアメリカ最大級の建築設計事務所「スキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル」が、イタリアで開催中のベネチア・ビエンナーレ国際建築展に展示されるインスタレーションの一部として、ESAの専門家や、現在MITの航空宇宙局の教授である元 NASA の宇宙飛行士ジェフリー・ ホフマンのアドバイスを受けながら製作したものだ。

どことなく今から打ち上げられようとしている宇宙船を思わせるその建物は、月への入植の初期段階に建てられるものとして考案されている。

4階建ての高さの半膨張式

半膨張式で、ひとたび展開されれば2倍に膨れ上がり、軽くそれでいて大きな体積を確保することができる。4階建てのビルに匹敵する建物内部は天井が高く広々としており、月の低重力でもきちんと生活できるように手すりが設られている。

建物の展開は宇宙飛行士がその場で行うこともできるし、月軌道に設置が予定されている宇宙ステーション「ゲートウェイ」からロボットを遠隔操作して行うこともできる。その設計デザインは、4名が300日間快適に過ごせることを念頭に置いたものだという。

常に地球が見える場所で

動画で基地が設置されているのは、月の南極付近にあるシャクルトン・クレーターの縁であるとのこと。

この場所はほぼ常に日光が届くために太陽光発電に都合がよく、クレーター内部の日陰に行けば水も確保できるという利便の良さがある。

ついでにいつも地球を眺められる位置にあることからも、入植にはぴったりなのだそうだ。

References:ESA – Moon habitat blueprint at Venice Biennale/ written by hiroching / edited by parumo

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