記憶を削除する薬「DCZ(デスクロロクロザピン)」記憶を何度でも安全に消去できる即効性のある薬

 

今回は、記憶を何度でもすぐに消すことができる薬について取り上げます。

皆さんはどうしても消し去りたい記憶ってありますか?

長年生きている人であれば一つや二つぐらいは必ずあると思います。

私も、いらない記憶はパソコンのデータのように自由に消せたらいいのにと思った事があります。

それを実現できる薬が開発されたというのです!

 

この薬は、DCZ(デスクロロクロザピン)といって、記憶を何度でも安全に消去できる即効性のある物だという事で、この薬を投与されたサルは僅か10秒ほどで記憶が失われ、目の前で箱に隠されたエサの行方がわからなくなってしまいました。

この記憶消去薬は、サルの作業記憶を司る神経細胞の活動をオフにすることによって効果を発揮するようで、安全性が極めて高く、効き目も24時間で完全に消えることから、繰り返しの使用が可能で、サルから何度でも同じ内容の記憶を奪う事に成功しています。

この薬は、スパイや犯罪者などが捕まった時に飲まれてしまうと厄介かも知れませんね・・・

記憶消去薬を作用させるには、事前にペアとなる別の薬が必要となります。

ペアとなる薬は化学的に合成された小分子化合物で、DNAが作る特定のタンパク質を変質させて「hM4Di」と呼ばれる特殊な人工受容体(デザイナー受容体:DREADD)を神経細胞の表面に出現させます。

そして、人工受容体が出現した神経細胞にDCZが結合すると、その神経細胞は活動が強制的にオフになる仕組みです。

 

研究者は効果の実証のためにサルを使った実験で、サルの目の前で報酬となるエサを左右のフタのついた箱の中に隠して、その後、サルと箱の間にカーテンをひいて、箱を一瞬だけ(0.5~10秒)隠し、すぐにまたカーテンをあけます。

サルは通常、エサが左右どちらの箱に隠されたかを覚えています。

オフスイッチを仕込まれただけのサルも、エサがどちらに隠されたかを覚えていました。

しかし、オフスイッチを仕込んだサルに対して、カーテンで仕切る前にDCZを投与した場合、僅か10秒カーテンで仕切るだけで、サルの正答率は50%まで落ちました。

興味深いことに、サルはエサがどちらに入っていたかは完全に忘れていたものの、フタをあけようとしたことから、エサがあること自体は忘れていなかったのです。

つまり、オフスイッチとDCZによる記憶消去は空間的な記憶のみを選択的に奪っていたということになります。

人間に例えれば、左右どちらかの道の先に財宝があることは覚えていても、どっちだったかがわからなくなってしまったということです。

 

また、この結果は、報酬の存在の記憶と空間的情報の記憶が別の神経細胞に支配されていることを意味します。

報酬の存在自体の記憶を消すには、また別のオフスイッチとトリガーの組み合わせを探さないといけないようです。

近いうちに完全な記憶削除薬として使用されるようになると思いますが、誰の手に渡るかによって薬の評価が変わってくると思われます。

この記憶削除薬を悪用すれば、ヒトの記憶を容易に操作できてしまいます。

それも何度も繰り返して!

皆さんは、この薬が欲しいですか?

 

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好奇心旺盛なワクワク人間です!
人を驚かせたり、喜んでもらえる事をするのが好きです。

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