ニュートンが感染症の治療法を研究?!「ペストには○○○○が効く!」

今回は、偉人伝でおなじみのニュートンがペストの治療法を開発していたというニュースについて話します。

ニュートンと言えば知らない人はいないと思いますが、万有引力の法則と運動方程式、古典数学を完成させ古典力学(ニュートン力学)によって天体の運動を解明しました。

また、光学においても光のスペクトル分析などの業績を残し、ニュートン式反射望遠鏡の製作についても有名です。

ニュートンは、地球と天体の運動を初めて実験的に示し、太陽系の構造について言及しました。

そして、ケプラーの惑星運動法則を力学的に解明した一人であり、天体の軌道が楕円、双曲線、放物線に分かれることを示しました。

あと、光の粒子説を唱え、白色光がプリズム混合色であるとして色とスペクトルの関係について唱え、虹の色数を7色だとしたのも彼です。

数学分野においては微分積分法の発見が特に重要な業績です。

 

その他にも、キリスト教の研究では、「ダニエル書」や「ヨハネの黙示録」を解釈した独自の終末論を展開し、カトリックを激しく攻撃しています。

「ヨハネの黙示録」解釈では、神に楯突く側である「大淫婦」を世俗に堕落したのはローマ教皇だと断罪しました。

このようにあらゆる分野に力を注いでいたニュートンですが、医学研究にものめり込んでいたようで、その時の文書が今になって表に出てきて、イギリスのオークションにて競売にかけられようとしています。

 

1665年、ニュートンがケンブリッジ大学のトリニティカレッジの学生だった頃、腺ペストが大流行したため、大学が一時的に休校になりました。

この流行は1666年まで続き、ロンドンだけでおよそ10万人が死んだといいます。

腺ペストはイギリス全土で猛威を振るい、ニュートンはリンカーンシアにある一族が所有するウールズソープ・マナーの屋敷に引きこもりました。

感染を避けるためのソーシャル・ディスタンス生活が、万有引力の法則を始めとする彼の有名な業績が生まれるきっかけとなったのです。

この時期に、ニュートンは数学、物理学、光学の分野で画期的な論理を発見・証明したといいます。

1667年に大学へ戻ったとき、ニュートンはベルギーの医師ヤン・バプティスト・ファン・ヘルモントの医学研究にのめりこみます。

ヘルモントのペストに関する著書『De Peste』を研究しながら、ニュートンは自分なりのペスト治療法をしたためました。

 

その時の手書きのメモ2ページには、まずは、ヒキガエルを逆さにして煙突の中に3日間吊るす。

死の間際にヒキガエルは嘔吐するので、さまざまな昆虫が含まれている嘔吐物をすべて集める。

次に、ヒキガエルをすりつぶして粉にし、その嘔吐物と一緒に混ぜて薬を作る。

ニュートンは、この薬は「感染を退け、毒素を追い出すことができる」最適な治療法だとはっきり記しています。

その他の治療法として、赤い宝石、サファイア、琥珀でできた魔除けのお守りを身につけるといいとも言っています。

また、文書には、「ペストに汚染された場所は避けるべし」といった常識的な所見もありました。

例えば、「感染源となるパピルスに触れたその男は、すぐに針で刺されたような痛みを感じた」とか、「人差し指に感染性の潰瘍ができてから2日後に死んだ」といった観察も含まれています。

 

なぜ、この文書が表に出なかったのか不思議ですが、この文書は、これまでの彼の研究文献の中には入っていなかったため、世に知られていませんでした。

1936年にニュートンの子孫が売りに出して以来、個人収集家たちの間で持ち主が変わりひっそりと眠っていたのです。

それが今このタイミングで現れるというドラマチックな展開となりました。

「パンデミックを引き起こすウイルスを撃退するための治療法を、あのニュートンが書き残している」

という事で、この未発表の手書きの文書はオークションで、8万ドルから12万ドルの間で落札されるだろうと予想されています。

現在の、パンデミックはいつ終わりを迎えるのでしょうか?

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