スーパーシティ構想とSDGs、TOYOTAのコネクテッドシティ・プロジェクト「Woven City」

今回はスーパーシティ構想について話そうと思います。

昨日、人工知能(AI)などの技術を活用した先端都市「スーパーシティ」の構想実現に向けた改正国家戦略特区法が参院本会議で可決、成立しました。

全国5カ所程度の地域を特区に指定する方針で、計画を具体化し、実現するのは2022年以降になる見込みです。

 

これは、2015年9月の国連サミットで採択された「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」の動きに沿ったものとなります。

SDGsは、17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。

貧困や飢餓、健康や教育、さらには安全な水など開発途上国に対する支援。

エネルギー、働きがいや経済成長の話も出てくれば、まちづくりの話まで出てきます。先進国である日本も密接に関係する目標です。

気候変動の話、海の話や陸の話まで出てくるので、開発途上国や先進国だけの話ではなく、もっと包括的な話になってきます。

 

内閣府が2030年の実現を目指しているスーパーシティとは、AIやビックデータを活用し、社会のあり方を根本から変える未来都市設計の動きが国際的に進展していることを鑑み、第四次産業革命を体現する世界最先端都市の創生を目指して内閣府が基本コンセプトを取りまとめている構想です。

先端テクノロジーを実証・実装するだけではなく、数多くの成長戦略プロジェクトを包括的に連動させ、国民にとって「より良い社会生活」を実現する、未来都市の「ショーケース」作りを目指しています。

内閣府は4つの基本コンセプトを掲げています。

 

1,複数領域にまたがる社会『未来像』の先行実現

スーパーシティはどんな都市機能を有するべきなのか、明確なビジョン「未来像」を描くことが必要ですので、

移動、物流、支払い、行政、医療、教育、エネルギー、環境、防災、防犯の10分野を構成要素としています。

2,欧州モデルをもとにした住民参画型都市の創生

スーパーシティを実効性ある都市機能として発揮するためには、ベースとなるパーソナルデータの提供・運用を

住民から承諾を得る必要があり、日本の場合は事前承諾ありきで各データを取得・運用するオプトイン型・日本版スーパーシティー構築を目指すとみられます。

そして、街に埋め込んだ多数のセンサーやカメラから、交通・騒音・エネルギー消費・人流などのデータを取得・運用します。

3,地方自治体首長のコミット力強化

最新テクノロジーを駆使した優秀なプラットホームを構築しても、システムを統括する各自治体首長のリーダーシップが貧弱だと、

スーパーシティを形成する企業や医療・学術機関の誘致も困難になります。

そこで、運営の主体を担う官・民・産・学によって構成された機関「ミニ独立政府」設立を促し、

その責任者として各自治体首長へ「強い権限」を付与します。

4,最先端テクノロジーを実装可能な企業との協力体制構築

都市運営システムの中核を担うのは、ITテクノロジーです。

大手通信キャリア、家電、医療器メーカー、中小のITベンチャーに至るまで、業種や規模の垣根を超え、

世界最先端のテクノロジー企業を広く募り、独立政府との協力体制を構築する必要があります。

 

また、スーパーシティ構想は「完全自律運転自動車」が欠かせませんので、トヨタを始めとする国内自動車メーカーの技術革新が必要です。

 

トヨタは、2020年1月「コネクティッド・シティ」のプロジェクト概要を発表しました。

コネクテッド・シティ プロジェクトとは、人々が生活を送るリアルな環境で、自動運転、MaaS、パーソナルモビリティ、ロボット、スマートホーム技術、人工知能(AI)技術などを導入・検証できる実証都市を新たに作るというものです。

プロジェクトの狙いについてトヨタは、「人々の暮らしを支えるあらゆるモノ、サービスが情報でつながっていく時代を見据え、この街で技術やサービスの開発と実証のサイクルを素早く回すことで、新たな価値やビジネスモデルを生み出し続けること。」としています。

トヨタは、網の目のように道が織り込まれ合う街の姿から、この街を「Woven City」(ウーブン・シティ)と名付けました。

初めのうちは、トヨタの従業員やプロジェクトの関係者を中心に、2000名程度の住民が暮らすことを想定しているようです。

また、世界中の様々な企業や研究者などに対して、実証への参画を募る方針です。

 

トヨタの豊田章男社長は、「ゼロから街を作り上げることは、たとえ今回のような小さな規模であったとしても、街のインフラの根幹となるデジタルオペレーティングシステムも含めた将来技術の開発に向けて、非常にユニークな機会となります。

バーチャルとリアルの世界の両方でAIなどの将来技術を実証することで、街に住む人々、建物、車などモノとサービスが情報でつながることによるポテンシャルを最大化できると考えています。」と語りました。

 

プロジェクトの話を聞いているとワクワクしますが、同時に人間がどんどん退化していくのもイメージできてしまい複雑な心境です。

しかし、世界がこの方向へ向かって動き出しているのは事実です。

変化していく未来を受け入れつつ、自分の在り方を模索し続ける必要がありそうです。

あなたは、スーパーシティ構想についてどう思いますか?

 

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